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  退院まで
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  最初の3日間
2004年5月28日午前3時55分、身長46cm、体重2238gで誕生した陽香が、無事に産婦人科を退院し、初めて外の空気に触れたのは、誕生から11日後の6月7日であった。

誕生時2238gあった陽香の体重は、翌朝2080gまで減り、その次の日には2023gになった。体重が増え始めたのは生後4日目からだ。
このような現象は陽香だけでなくどの赤ん坊でも起こることなので、我々も心配はしていなかった。産婦人科の先生からも、最初は200〜300gくらい体重が落ちると伝えられていた。順調な証拠だ。

ミルク
陽香の栄養源も徐々に変わっていく。産まれた28日と翌29日は、数時間おきに糖水を10ccずつ飲んでいる。本能というのは凄いもので、哺乳瓶の先を陽香の口にあてると、自ら口に含んで吸い始める。たとえ眠っていてもだ。最初のころは飲み終わってもすぐに吐いてしまっていたが、次第に吐くこともなくなっていく。
5月30日からは低体重児用の粉ミルクに変わった。1回に飲む量も20ccに増えている。相方も少しずつ母乳が出るようになってきていたので、30日の昼過ぎ、陽香は初めて2ccの母乳を飲んだ。

保育器の中の陽香と遊んでいると、自分でも不思議なくらいあっという間に時間が過ぎていく。
陽香が産まれた28日の午後、早速相方と一緒に会いに行った。ちょうど目を覚ましていた陽香は、産まれてまだ数時間しか経っていないというのに、我々に次から次へと本当にいろいろな表情を見せてくれる。
静かに遠くを見ているかと思ったら、急に泣いたり、あくびをしたり、くしゃみをしたり・・・。
身体をぎゅーっと縮ませたあと、一気に手足を突っ張る動きも見せる。

相方 「・・・こんな力で蹴られてたんじゃ痛いはずだよ。」

嬉しそうに相方が言っていた。
こんなにも活発な動きを見ていると、この子が昨日まで相方のおなかの中にいたと言われてもどうにも信じられない。産まれたばかりの赤ん坊はもっと無表情なものだと思っていたが、陽香に会ってそうではないことを知った。

  初抱っこ
抱っこ
6月1日、相方は陽香より一足早く産婦人科を退院した。これは当初の予定通りだ。
残念ながら陽香はこの日の体重測定で2300gを超えていなかったため、引き続き入院することになる。しかし体温は安定してきたので、めでたく保育器からは卒業することができた。同時に相方の初抱っこが実現する。
私の初抱っこは相方から2日遅れて6月3日の朝だった。この日はお七夜だったので、会社を休んで陽香に会いに行ったのだ。相方が陽香に母乳をあげに行く時間に産婦人科へ顔を出し、初めて陽香を抱いた。まっ白なおくるみに包まれた陽香がじっと私を見ている。軽いちっちゃいかわいい。このまま持って帰りたいが、頬ずりくらいで我慢しておこう。退院までもうしばらくの辛抱だ。

私 「は〜るか〜、は〜るか〜、あぁ〜、は〜るか〜、は〜るか〜」

陽香を抱いていると、なぜかいつも意味不明な音階で何度も名前を呼んでしまう。私は楽しくてしょうがない。陽香からすれば、何だか怪しげな人が自分の前にいると思っていることだろう・・・。

  冷凍母乳
相方は自分が退院してからも陽香に母乳をあげるため、産婦人科へ一日に何度か足を運んだ。相方の母乳の出はとても良く、低体重児用の粉ミルクと平行して飲ませることができた。

ひとつ驚いたことがある。それは母乳が冷凍保存できるということだ。しかも瞬間冷凍ではなく、市販の冷凍母乳パック等に搾乳し、一般家庭の冷凍庫に入れておけばよい。少なくとも2週間は保存可能で、解凍して美味しくいただけるらしい。これにより相方は、深夜まで陽香のいる産婦人科に出向いて母乳をあげる必要がなくなった。昼間のうちに冷凍しておいた母乳パックを産婦人科のスタッフに渡しておけば、夜中に解凍してあげてくれるのである。これは素晴らしい。

  解禁祭り
犬張り子
出生届はお七夜の6月3日に提出した。これで陽香も晴れて日本国民だ。水天宮で買った犬張り子の竹カゴも、犬の上に乗せて「笑」にした。
この日の夜、相方の実家でお七夜のお祝いをした。いつものようにワインを開ける。しかしこの日は一緒に飲む人が1人増えていた。相方だ。陽香に飲ませる母乳は冷凍保存されていて、次に直接授乳をするのは翌日の10時。それに陽香が退院したら夜中も忙しくなる。アルコールを飲むのは今がチャンスだ。

相方 「・・・くぅ〜、久しぶりだぁ・・・美味しい〜。」

美味そうに飲むねぇ。それでもその日に相方が飲んだのはほんの一口だったが、9ヶ月間の禁酒生活についにピリオドが打たれた。

もうひとつ相方が我慢していたものがある。大好物のアイスクリームだ。妊娠中はおなかが冷えるからといって決して食べなかったアイスクリーム。解禁記念に選ばれたハーゲンダッツを一気に食べ終え、放心状態の相方が一言・・・。

相方 「か、感動した・・・。」

そりゃよかった。

他にも妊娠中できなかったことのひとつに、うつ伏せ寝がある。布団の上で久しぶりのうつ伏せ状態を楽しんでいた。

相方 「うつ伏せ〜。いやぁ〜久しぶりだぁ〜。なんだか懐かしいねぇ・・・。」

解禁祭りはしばらく続きそうだ。

  「はるか」
相方の入院中、院内には「はるか」という名の赤ん坊がなんと同時に3人もいたらしい。病室15部屋と、決して大きくない産婦人科で3人だ。
「陽香」と漢字まで同じ子が1人と「陽夏」と書く子が1人。みんな「はる」に「陽」を使っているとは・・・。ちょっと珍しいと思ってたのに・・・。もしかして流行りなのか・・・?

  陽香の退院
保育器を卒業してからの陽香は、相方の母乳と低体重児用のミルクでぐんぐんと大きくなり、6月7日の体重測定でついに2300gを超えた。先生からの許可も下り、誕生から11日目でめでたく退院となった。

相方の妊娠中も数え切れないほどの新発見があったが、陽香が産まれてからは新しいことばかりの毎日だ。
陽香が退院した翌日、私は相方の実家に行き、陽香を沐浴させ、ミルクをあげ、暇さえあれば抱いていた。しかし相方の陽香に対するお世話と溺愛ぶりはさらに上を行く。まぁ無理をしすぎなようにやってほしい。

陽香 陽香 陽香

たまひよ育児大百科
これからも陽香は日に日に大きくなっていくだろう。1週間会わないと別人になっているかもしれない。気がついたら嫁に行ってしまっているかもしれない・・・。

・・・それはもうちょっと先か。

相方、陽香。
先は長いのだ。ゆっくり行こうじゃないか。ね。

とりあえず「たまひよ育児百科」でも開いてみますか・・・。


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LastUpdate 2004/09/29